野球で勝つことの難しさ チームを勝たせるためには コーチとして
野球というスポーツ
昔からスポーツファンに愛される野球。
私も選手として、いろいろな場所でプレーしてきました。
最近では、選手としてではなく、コーチとして野球に携わっています。
このご時世、今でも野球に携われることはとても幸せに思います。
しかしながら、私がコーチをしている今のチームでは、
なかなか結果を出せずに、毎大会後には悔しい思いをしています。
常日頃、どうすればチームが勝てるか考える毎日。
とにかく勝つためのヒントがないかと、
野球をたくさん見て、
色んな立場から感じる野球を知ることで、
ここ最近、
野球の見え方が少しずつ変わってきました。
私自身の選手に対する指導方法と、
他のチームの野球や、違ったレベルの野球を比較していると、
勝つ為には何をするべきか、
野球を通じて、
野球をする目的とはなんなのか、
色んなことを考えさせられました。
そして、
今のチームを勝たせることが、大きな目標である私は、
チームが勝つためには何が必要か、
ヒントになりそうな点に気が付きました。
今回はそのことについて、
私なりの見解をお話したいと思います。
チーム力
まず、野球のチームとは、
それぞれの会社や企業の所有しているチームです。
その中にはたくさんの人たちが関わっています。
そのたくさんの人たちにはそれぞれの立場があります。
チームを所有しているトップ。
その下で働く人たち。
チームの監督、コーチ。
選手。
応援する地域、企業、ファン。
その中で、
チームの勝敗を握るのは、
やはり現場でプレーをする選手。
そしてそこで指揮をとる監督、コーチになります。
チームを所有しているトップや、その会社で働く人。
支える地域、企業、ファンはそのチームの勝利を願って応援しています。
関わる人全員がチームの勝利を願っています。
そんな応援を受けながら、
監督、コーチ、選手は、現場で戦っています。
ある日のプロ野球の試合を、
私自身も一人の野球ファンとして観戦していた時のことでした。
不思議な違和感を感じました。
それは、
チームの勝敗を握っているはずの現場の選手や、監督コーチが、
全員、勝利を『意識』していないように見えたことでした。
それは私にも経験がありました。
それがどういう意味かというと、
決して負けようと思ってプレーをしているわけではなく、
チームの勝利を『意識』してプレーしていないということでした。
正確には、
純粋にチームが勝つこと『だけ』を考えてプレーすることは、
立場的にも不可能だったということです。
これは、選手として、コーチとして、
2つの立場から野球を見て感じたことでもありました。
私は今コーチとしての目線で野球を見ています。
そうすると、
「もっとこうしたら勝てるのに」と、
もどかしい気持ちになる事が多々あります。
しかし、それは自分自身が現役時代にできていなかった事でもありました。
その現場の全員が、チームの勝利を意識し、
チームの勝利の為にプレーをする事ができれば、
強固な団結力を持ったチームになると思います。
しかし、
チームスポーツというものは、
全員の考えを一つにすることはなかなか難しいもので、
それぞれの考え方がぶつかり合えば、
チームはバラバラになってしまいます。
能力の高い選手が揃えば、必ず勝てるとも限らないのが野球で、
これまで、劇的な逆転勝利や、番狂わせ。
色々なドラマやそんなシーンを見てきました。
そこには必ずと言っていいほど、
チームが一つになる瞬間がありました。
常に、チームが一つになる瞬間をコントロールして作る事ができたら、
チームがほんの一瞬でも、全員で勝利を意識することができたら、
確実に勝利に近づけるんではないかと思いました。
本物の『チーム』
では、チームを一つにする為にはどうすればよいか。
そもそもチームを一つにするということはどういうことか。
それは争い事がなく、みんな仲良くすること。
ということではありません。
もちろん仲が良いに越したことはありませんが、
チームを一つにするというのは、
『チーム全員が同じ方向を向く』
ということです。
選手同士が向き合うのではなく、
チーム全員が同じ方向を向くことです。
選手たちの目線を矢印にして想像してもらうと、
イメージしやすいと思います。
細かくバラバラな向きだった矢印を、
一つの方向を指した、大きな矢印にすることです。
その矢印の向くべき方向は、
野球チームにとっては『勝利』です。
そうする意識を持つことで、
人のことを気にすることなく、
勝利のために自分自身がやるべき仕事は何か?
そこをしっかり考えられるようになります。
しかしながら、
現場ではそう思えない理由があります。
それはそれぞれ個人の『都合』や『事情』があるということです。
試合に出ている選手、
全員が全員、レギュラー定着をしているわけではありません。
相手と戦う前に、チーム内でのレギュラー争いも起きています。
中にはレギュラーに定着をしていて、
チームの勝利の為にプレーをしている選手もいるかもしれませんが、
経験の浅い選手などは『個人の成績』、『生き残り』をかけてプレーしています。
そんな意識の中で、チームが勝つ為にプレーする事ができるでしょうか。
自身の生き残りをかけてプレーしている選手が、
チームプレーに徹し、自らを犠牲にする事ができるでしょうか。
もちろんプレーしている選手は必死です。
目の前の相手を倒す為に戦っていますが、
それはチームの勝利のためか、
それとも、自身のポジション争いの為か。
それに加え、
アマチュアの選手になると、
個人的な目標もそこに加わります。
プロ野球選手になりたい。
スカウトにアピールしたい。
そんな思いでプレーしている選手はそれもまた、
同じ方向を向いているとは言えません。
高い意識や、競争意識を持つことは決して悪いことではありません。
ただ、ここではチームを勝たせるためのお話なので、
そのためには、
そういったそれぞれの思いを、
私たち指導者が一つにまとめ上げ、
本物の『チーム』にする必要があると思います。
個人プレーの弊害
スポーツにおいて、
勝敗を左右する要因の中に、
必ず『流れ』というものが存在します。
この『流れ』は目に見えないものですが、とても大きな力を持っています。
この『流れ』という言葉はどちらにも転ぶ言い回しがあります。
流れを作る。
流れに乗る。
流れが止まる。
流れを止める。
どちらがプラスの言葉で、どちらがマイナスの言葉かは、
すぐに想像がつくと思います。
この『流れ』を全員が意識し、全員がコントロールする事ができたら、
そのチームは、とても強いと私は思っています。
常に動いている試合の中で、
いち早くこの試合の掴みどころに気づき、
流れを作り、流れに乗り、流れを止めない。
そして、相手には、
流れを作らせず、流れに乗せず、流れを止める。
これは『同じ方向を向く』という言葉と、
意味合いは似ていると思います。
そして、この流れを止めてしまう一つの原因が、
いわゆる『個人プレー』だと思っています。
自分のことしか考えていない選手のプレーが、
時に、せっかく生まれた流れも止めてしまうケースがあります。
そこには実力差もあると思いますが、
確実に言える事があるとすれば、
個人の生き残りを考えてプレーしている選手に、
試合の『流れ』は見えないということです。
そんな選手がチームにいたら、
そのチームは勝利のチャンスからは遠ざかってしまいます。
チームを勝たせる為に
この学び、ヒントを得て、
私は自分自身の仕事である、
指導につなげようと思いました。
チーム全員『同じ方向』を向かせる為に、
勝利の弊害となる『個人プレー』をなくしていくには何をするべきか。
それは、
選手に『本物の自信』を与える事だと考えました。
頭ごなしにチームの勝利だけを考えろと言っても、
いざ試合になれば、結果を残す為に必死になり、
周りの雰囲気や流れが見えなくなってしまいます。
なので、私のやるべき事としては、
チームプレーを意識したプレーに対しては、
それがもしミスだとしても、評価をしてあげる事。
評価の基準にしても、
単に数字だけを見るのではなく、
チームの勝利に貢献しようとしているか、
深く、細かく見ていく必要があると思いました。
例えば、
投手に関しては、
打たれてしまったとしても、
チームの攻撃にリズムを作ろうと努力しているか。
野手に関しては、
三振してしまったとしても、
相手投手を苦しめようと、
しっかり粘って球数を投げさせているか。
どちらも、数字には表れない隠れた努力です。
しっかりチームの勝利の為に工夫をしているか。
そこをしっかり評価してあげれば、
選手たちはやるべきことが見え始め、
意識を一つにすることができると思います。
その他には、
選手全員が戦力であるという意識の疎通。
チームの勝利の為に頭を使ってもらえるような環境作り。
それができれば、
生き残りを意識した個人プレーもなくなり、
チームは一つになり、強いチームになると思っています。
なので私はこれからも選手たちには、
『本物の自信』を持ってもらえるよう、
指導していきたいと思っています。
コーチの仕事
今回書かせていただいたことは、
私個人の見解ではありますが、
チームが勝つためには何をするべきか、
日々考えながら生活をしていて感じたことでした。
私は今現在、投手コーチをしていますが、
常に選手のために、選手ファーストを心がけています。
そこには私なりの考え方があります。
それは、
選手が活躍してくれないとチームは勝てないからです。
コーチの立場で評価されるのはどのタイミングか。
それは選手が結果を残した時です。
チームが結果を残し、選手が活躍したときに初めて評価されます。
いくら自分自身が選手時代に実績があったとしても、
チームが結果を残せず、選手が成長していなければ、
それはいいコーチとは言えません。
その順番をはき違え、
自分の立場を確立することを優先し、
プライドだけの無意味なトップダウンで、
選手のパフォーマンスの邪魔をしてしまえば、
それはチームにとってマイナスです。
もちろん自分自身の生活もありますので、
自分の立場も大事ですが、
自分の立場を優先しすぎて、
選手を見ず、自分のことばかりを気にしていては、
チームの勝利のためにはなりません。
それこそ、
『個人プレー』にほかなりません。
指導者にも個人プレーは存在します。
個人プレーは視野を狭くします。
考えることも止まってしまいます。
ということは、成長も止まります。
『個人の生き残り』こそ『チームプレー』の対義語だと思っています。
個人の力は必要です。
チームの勝利のための個々の力。
似ている言葉ですが、
まったく意味合いが違います。
個の力の認識の違い。
その点も指導しながら、私自身も気を付けたいと思います。
アピールをしなければチームをクビになる。
違います。
チームのために働いている人は必ず必要とされます。
チームが勝つことが一番の目的である私は、
これからも選手と向き合い、
選手がのびのびプレーしてもらえるよう、
選手ファーストの姿勢は変えずに取り組んでいきたいと思っています。
《試合に勝つ方法》
選手たちへのメッセージ チームが勝つために考える ミーティング
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