「カウントの稼ぎ方~空振り~」

前回に引き続き、今回も「カウントの稼ぎ方」について書いていく。

カウントの稼ぎ方は3つ存在する。

それは、見逃し、空振り、そしてファール。

この3つを上手に取ることができれば、カウントを稼ぎ、勝負を優位に進めていくことができる。

今回はその中でも、「空振り」について解説していく。

打者から空振りを取る。

これは簡単なことではない。

もちろん打者は、投手が投げるボールを打ちにくる。

打者がスイングをしてくるバットに、

ボールを当てさせず、空を切らせるためには、それなりの技術や理由が必要となる。

そんな空振りの取り方にはいくつかの種類がある。

○タイミングが合わず空振り
○変化球で空振り
○スイングの仕方による空振り
○「バットを振る」と決めていたことによる空振り

今回はこの4つについて説明していく。

まずは、

タイミングが合わずに空振りをするケース。

これは書いてある通りの空振りである。

打者は投手の投球フォームを見て、タイミングを合わせてスイングしてくる。

そのタイミングがそもそもズレている。

もしくは、投手によってズラされた。

その結果、空振りが起こる。

投手側も、投球フォームの中でタイミングを微妙に変えたり、間を変えたりするなどの工夫や技術が必要になる。

そして、もう一つ関係してくるのが、打者が構えるまでのタイミングだ。

投手が捕手とサインを交換して投球するまでの時間、打者は頭を整理させながら待っている。

その待ち時間を縮めることで、打者の構えを遅らせることもできる。

打者に構え遅れ、立ち遅れをさせてタイミングをズラす。

これも空振りを取るための一つの方法である。

次に、

変化球で空振りを取るケース。

これも書いてある通りだ。

投手が変化球を投げ、バットが届かないところに球を変化させて空振りを取る。

横に曲げるのか。斜めに曲げるのか。下に落とすのか。手前に落とすのか。

それぞれの変化を使って、バットが届かないところへ球を投げ込む。

ただ、ここで大事なことがある。

ただ変化球を投げても、打者はそう簡単には空振りしてくれない。

打者もある程度は、変化球の軌道をイメージできるからだ。

では、変化球で空振りを取るために覚えておくべき大切なポイントとは何なのか。

それは、

打者にストレートだと勘違いさせて、バットを振らせること。

打者にストレートがきたと思わせる。

ストレートのタイミングで、ストレートの軌道に合わせてスイングさせる。

そこから球が変化する。

そうすると、打者が頭の中で描いていた軌道と、実際の球の軌道にズレが生まれる。

その結果、バットが届かない。

これが変化球で空振りを取るカラクリである。

投手に必要なのは、「どれだけ大きく変化させるか」ではない。

少ない変化でもよい。

ストレートに近い雰囲気で変化球を投げる技術が必要になる。

同じフォーム。

同じような腕の振り。

そこからボールだけが変化する。

俗にいう「ピッチトンネル」というものだ。

この技術があるからこそ、変化球で空振りを取ることができる。

次に、

スイングの仕方によっての空振りを取るケース。

これは一体何かというと、

「カウントによって打者のスイングが変わることを考える」ということ。

簡単な例えとして、

2ストライクに追い込まれるまでの打者と、2ストライクに追い込まれてからの打者では、スイングが変わる。

ということだ。

例えば、遠くへ飛ばす力を持った長距離打者。

2ストライクに追い込まれるまでは、自分の持ち味を出すためにバットを大きく振ってくる。

バットの軌道も大きくなる。

すると、空振りするゾーンが見えやすくなる。

一方で、2ストライクに追い込まれた後や、そもそも単打をよく打つアベレージヒッターなどは、

ヒッティングポイントを近づけてスイングをしてくる。

そんな打者はボールを長く見極めることができる。

そうなればなかなか空振りはしてくれない。

だから投手というのは、

「この打者は今、どんなスイングをしているのか」

を見る必要がある。

同じ打者でも、カウントによってスイングは変わる。

その変化を敏感に観察しながら、どこで空振りを取るのかを考える。

これも投手には必要な技術である。

最後に、

「バットを振る」と決めていた空振りのケース。

これは、事前の打者データや打者心理を利用して空振りを取る方法である。

打者には少なからず傾向やデータが存在する。

その中には、苦手なゾーンや打席の中での癖などもある。

そこを利用して空振りを取っていく。

例えば、積極的な打者。

初球からバットを振る確率が高い打者。

「初球はバットを振る」と決めているような打者に対して、ストライクからボールになる球を投げる。

さらに、ストレートと同じようなフォームから変化球を投げる。

そうすれば、高い確率で空振りを取れるはずだ。

初球からバットを振ってくる確率が高くなる場面は他にもある。

例えば、四球の後。

そして、前の打席で三振に打ち取られた打者。

こういった場面では、打者の心理も関係してくる。

「次は積極的にいこう」

「今度は打ってやろう」

そう考えているであろう。

このようにデータを用いたり打者心理を見抜くなど、これも投手の技術うちである。

「空振り」は、ただ良いボールを投げれば取れるものではない。

空振りの解説は以上になる。

基本的に、空振りを取れる投手は能力が高い。

それだけ球の力や技術があるということ。

しかし、それだけではないことはここまで説明をした。

タイミングをズラす。

変化球で打者のイメージを変える。

打者のスイングを見て空振りするゾーンを探す。

データや打者心理を利用する。

空振りにはいろいろな取り方がある。

空振りは「良い球を投げた結果」だけではなく、「考えて作り出す結果」でもあるということ。

どんな球を投げるのか。だけではなく、

「どうすれば、この打者は空振りするのか」

ということを考えて投球する。

それが、勝てる投手になるためには大切なことだと言える。

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